ページ

コガネムシ幼虫の駆除に生物農薬を使う


コガネムシ幼虫の駆除に生物農薬を使う

生物農薬は不確実性と相まって高くつく傾向にあるが、安全性・連続利用性の面で優れており魅力的だ。しかし、地中の幼虫を皆殺しにされては不安が残る。そのひとつがカナブンの幼虫だ。

-

カナブンの幼虫が庭にいる可能性

カナブンは成虫は樹液を吸って食事をします。甘いものが好きで果実も食べます。庭には、しかし、樹液を出すような樹木は殆どありません。有っても本数は限られます。カナブンが飛来することはあっても、交尾して卵を産んで、とはならないでしょう。オスメスの出会いの可能性も低いし、子供(幼虫)の生息に相応しい環境では有りません。

カナブンは、樹木が多く、落ち葉もたっぷりの森・林に棲んでいると。森や林が少なくなって、落ち葉の腐葉土も少なくなって、このままでは絶滅危惧種でしょうね。

話は戻って、庭にはカナブンの成虫の飛来はあっても幼虫が土の中に住んでいる可能性はかなり低い。庭の土を掘り返すなどして出てくる幼虫は多くはコガネムシと思って差し支えないだろう。

なぜ、このような考察が必要かというと、コガネムシの天敵の擬似農薬・線虫を利用することの是非を判断するためだ。

結論

都市部の人工的な環境の狭い庭にはカナブンの居る心配は無さそうだ。



ということで、安全性の高い微生物型殺虫剤・生物農薬を使ってみよう。商品名バイオトピア。天敵線虫スタイナーネマ グラセライを活性成分とする微生物型殺虫剤とある。

兎に角、果樹がいきなり枯れるのは菌類(病気)は根切り虫。病気は時間を掛けてじわじわ来るが根切り虫に幹の中に入られて肝心な水道管を切られるとひとたまりも無い。いきなり枯れてしまう。

多くはブルーベリーが被害例として上げられるが樹木は全部その可能性を持っている。樹木が突然枯れたら危険信号。他の木もやられる可能性がある。



生物農薬
  1. 値段が高い。
  2. 使い方が難しい。水分と温度に敏感。真夏も真冬も駄目だろう。
  3. 生きているので寄生相手の害虫を探して動いてくれる。
  4. 連続しように効果の減退はない。
  5. 果実にケミカル的な副作用を起こす心配が無い。
  6. 有効期間が分からない。



コガネムシ幼虫防除のための"生物農薬"
  • バイオトピア
  • 天敵線虫
    特定の昆虫などに寄生して線虫が発する毒素または細菌により死滅させるものがその昆虫の天敵線虫です。
  • 散布時期(6月-7月-8月-9月):
    幼虫の活動時期はコガネムシの種類によって異なる。でもコガネムシの種類の判別など素人には無理(カナブンとの違いすら分からないのに)。だから毎月撒けば相手が何でもOKです。バイオトピアの効用期間は上手くいけば3ヶ月ということと、線虫が地中に安定する確率が高くないことを考慮すれば、回数を分けて散布するのがベストでしょう。基本は、最初は梅雨時、ラストは秋の長雨を利用する。間、夏の暑い時期に1~2回。この夏場の時は十分な散水を施して温度にも注意する。
  • 通常、果樹の場合は農薬を使いたくないものだ。薬品が果実に取り込まれては堪ったものではない。その点、生物農薬の場合は安心して使えることが多い。6月から9月の結果・成熟の時期には重宝する農薬となる。少々高くついても止むを得ないだろう。