挿し木・挿し穂・挿し芽を楽しむ
挿し木が気に入った植物があると剪定とか切り戻しとかタイミングでゴミになりかけた枝葉や茎を捨ててしまうのも躊躇われて何の気なしに試みるが殆どのものが失敗する。気合が不十分、必至が掛かっていないから失敗しても無反省だからますます成功する確率が下がる。
挿し木をする理由:
- 気に入った植物の個体数を増やす。
- 同じ種類を揃えて庭のトーンに落ち着きを持たせる。
- 空いたスペースを手早く埋める。
- 貴重な植物のバックアップを作る。
- 大事にしていた植物のクローンを伝承する。
- 生命の再生能力の神秘を楽しむ。
株分け・分球、挿し木、種まき・実生
- この3つが手軽に増やせる方法。量産向きだ。グランドカバーや生垣用の植物はこの方法が良さそうだ。生垣でも補充用なら取り木でも良さそうだ。販売目的の生産農家も挿し木を多用するのではないか。
接ぎ木、取り木
- 面倒そうに見える。確実に1個体を確保するには良い方法なのかもしれない。大事な個体のバックアップや命の継承にはこの方法が優れているかも知れない。ユニークな個体を手に入れた時はクローンを作って別に植えておきたい。
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挿し木の方法
挿し木に使う枝は、今年伸びた元気な穂先を使うケースと、穂先を使わないで1年経過した(一冬経験した)枝元を使うケースがある。
長さは5センチ~8センチ~10センチ。まあいい加減だが植物に寄らず一致している。
付ける葉は1枚か2枚。蒸散量を抑えるために多くしてはいけないが、成長点の手掛かりは残さなければいけない。その結果が1枚か2枚で落ち着いたのだろう。大きな葉っぱは鋏でカットして小さくしても良いだろう。
発根は、切り口と思いたいが地中に隠れた葉の付け根の部分が発根の場所になるかもしれない。地中に葉の付いていた部位が1つか2つ入るようにすること。
ルートンとかいう発根促進用の薬があるのでそれも使ってみたい。
土は水はけのよいものとある。が、よく分からない。特別問題のない土なら何でも構わないのではないか。
地面に直挿しが良いのだろうが、管理的にはポットに差す方が楽。水やりは欠かせない。
(手順として纏めると)
- 剪定で枝を切り出す。剪定は秋冬の樹形補正のための強剪定、春の花後の軽剪定、夏の果実収穫後の軽剪定が主です。
- 剪定で切り出した枝は、上から下まで須く8センチの長さにカットする。
- 1つの挿し木枝に葉を1.5枚残し、他はカットする。
- 水に差す。時間は30分以上1日以内。
- ポットに土を入れて挿し木床をを用意する。水捌けを良くすることというが、ポットは放って置いても水捌けは良いからあまり気にすることは無い。
- 挿し木する場所に適当なもの(枝、割りばし、鉛筆など)で穴を開ける。深さは4センチ程度。挿し木は失敗する確率が高いので穴の数は多い方が良い。穴は4センチ間隔。
- 挿し木枝の根っ子にする方を一度鋭く斜めにカットしてから、発根促進剤(ルートンなど)を塗る、振りかける、漬ける?。時間は薬剤措定の時間。
- ポットに開けた挿し木穴に挿す。軽く土を固める。ポットの底を軽くトントンする。
- 軽く水を掛ける。キリの噴霧が可能ならそれを使う。
- 日陰に置く。強い風に当てない。ポット自体もあまり動かさない。
- 朝夕2回の水やりを1週間続ける。
- 夕方1回の水やりを1週間続ける。夕方、葉に元気が無くても翌朝には回復していたらセーフ。朝になっても葉に元気が戻っていなければ多分失敗。
- 3週目からは、夕方、葉に元気が無ければ水やりをする。翌朝回復していたらセーフ。葉が全部落ちて、枝・茎の色から色味(普通は緑色)が抜けてしまったら多分失敗。
- 2か月経過したら日向に出す。日光に当てるが過剰にならないように注意する。季節により必要なら寒さを避ける工夫などをする。
- 新芽などが出て着床が確認できたら挿し木は成功。本植え(地植え)を検討する。場所と時期。
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以上は木本性植物を念頭に置いたが、草本性植物も基本は同じ筈。素人の乱暴な思い込みです。でも確率はさらに低くなるでしょう。草花を切り戻した時にチャレンジしてみたいですね。
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