「コニシキソウ」(小錦草)
1年草。外来種。天敵無し。どんどん蔓延っている。茎を切ると白い汁がでる。毒液らしい。触らないこと。嫌なにおいもする。地面を這うように広がるが、グランドカバーに出来る白物ではない。ペットを飼うなどしている場合は尚更だ。
種で増える。種になって土中で冬越し。冬場は一旦姿を消すが翌年の夏になると、一気に顔を出して庭中に広がる。
酸性度を好む。
「除去~駆除」
(1)薬剤による除去
薬剤利用は出来るだけ回避したい。ケミカルは大人・幼児・ペットにとって健康問題につながるから本当に最後の手段にすること。
(1-1)発芽防止剤
春には土壌整理のときに発芽防止剤を撒く。種の状態では除去は出来ない。ただし、芝のオーバーシードを春にも行う場合は影響の有無を確認する必要がある。駄目元で日本芝をオーバーシードするなら構わない。発芽抑制が効果的でない場合の保険みたいなものだ。
(1-2)葉と茎へのアタック
夏場の伸び盛りに薬剤を使う。種の発芽のタイミングが違うので、薬剤散布は時間を空けて複数回に分けて行う。
芝生も枯らしてしまう可能性があるので、西洋芝を撒きなおす9月10月の前に行う。例えば、9月1日1回目、9月11日に2回目、9月21日に3回目、9月30日に4回目の除草剤を撒いて、10月10日頃に西洋芝の種まきをする。除草剤は2週間おきに3回でもいい(9/1、9/15、9/30)。20日おきに2回で済ましてもいい(9/1、9/20)。
(2)芝生の密度アップによる予防
オーバーシードによる雑草スペースの圧縮。芝生の密度を上げて、雑草が出てき難い環境を作る。オーバーシードは春と秋の2回。春撒きは夏の厚さに強い、例えば日本芝(希望的には密度の高い姫高麗芝)。秋撒きは冬の寒さに強い西洋芝。
グランドカバーによる方法が最も素晴らしい。利用するのは芝に拘る必要はない。グランドカバーの密度を上げればコニシキソウは浮き上がってきて容易に駆除できる。
(3)酸性度の中和
酸性度への偏りがあると他の草を抑えて繁殖してしまうので、可能な場所は石灰を撒いて、アルカリ側に戻す。(石灰を上から撒くと消えてくれればいいのにね。試しにやってみよう。日本の庭の雑草は概ね、酸性に強いらしいので、アルカリ化は一般的に有効。)
(4)砂による乾燥と発芽・成長防止
砂を撒いて水はけを良くする。表面を乾燥させる。また上から覆うことで光を遮断させる。散らばった雑草の種も発芽し難い環境を作る。
砂は例えに過ぎない。好みでチップ(木片)を使っても構わない。地表が荒れてグランドカバーに勢いがつく前は補助的に利用する。
(5)アリとの共生の遮断?
NHKの番組でコニシキソウとアリ(蟻)の関係をやっていた。共存の関係らしい。コニシキソウを退治するにはアリも一緒に退治しないと駄目なのかもしれない。
アリノスコロリの類は簡単に手に入る。これをアリの巣の出入り口に撒いておくのだが、コニシキソウ対策ではコニシキソウが集中して生えている辺りにも撒いておく。アリの巣が発見できなくてもコニシキソウは発見しやすい。その付近にアリの巣があることはほぼ確実だ。
「除草剤」
- シバニード(顆粒、シャワー)
- テマナックス(漫画みたいな名前。肥料入り。発芽防止だから春巻きだな。
- MCPソーダ塩プラスアージラン:日本芝用。
- サイトロン:スプレー、液、微粒。日本芝用
- シバキープ:レインボー薬品。バリエーション有り。日本芝用。
- シバゲン: アージラン系除草剤。高価。
- ラウンドアップ:これは有名。ホルモン系で生態系に影響を与える。登録剤?で高価。葉と茎を枯らす。芝に効いてしまうので筆塗り除草に使うこと。
- グリホ剤:アミノ酸系。ラウンドアップと同じ。値段は安い。
- インプールDF:シバゲンと同じアージラン系除草剤。高価。
- アージラン:酸アミド系除草剤。イネ科にも効く。
- シマジンフロアブル[CAT水和剤 ](株式会社理研グリーン):これ万能?
- タイプ別と商品別と何も区分していないのでこのリストは中途半端な寂しい状況だ。どの除草剤を使うか。オールマイティなのは世界的に有名なラウンドアップ。これは全滅型ですから、特定植物を狙って筆塗りで行くしかありません。⇒水をはじくので効果的でない。それよりも危険度が高い。どの方法であれ使ってはいけない。
- 芝への影響の小さい選択型では、サイトを見るとアージラン系が推奨らしい。それが無い場合はフェノキシ系の例えばシバキープなどが有力。選択型といってもその対象は日本芝と一部の西洋芝に限定される。従って、これも筆塗りで利用することになります。
- いずれにしても面白そうだ。早速やってみよう。ストレス解消になるか、ストレスを溜めることになるか。
- 若干の試行錯誤の結果。ケミカル(除草剤)は面白半分に扱うのはいただけない。業務(農家)でやっている訳でもない。楽しみの延長だ。薬は極力使わない。
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- コニシキソウの駆除で毎年いらいらさせられるが、不思議なことに寒くなると自然と見えなくなる。コニシキソウは寒さと湿度に弱い。他の雑草より乾燥に強いので、夏はコニシキソウの一人天下になるが、秋冬は消えてくれる。
- 問題は消えたこいつが次の年にまた出てきてしまうこと。コニシキソウの種が大量にばら撒かれていて暑さと乾燥を感知すると一斉に動き始めます。種をやっつけることは先ず出来ません。土を天日干しにでもしますか。
コニシキソウが動き出す初夏までにやっておくこと:
- 発芽抑制剤を撒きます。他の種も影響を受けると思いますので直播せず植え込みます。
- コニシキソウの嫌う石灰を撒きます。極端をやると芝もダメージを受けます。
- シバのオーバーシード。夏に強い日本芝(ノシバ。高麗シバはどういうわけか種が無い)
- 芝の芽が伸びたら、サンド(砂)を撒く。芝の葉に光が行き、土面には光が行き難くします。
- コニシキソウが一斉に動き出す初夏は、一かけらでも見つけたら浸透型除草剤の筆塗りを徹底すること。
- 初期駆除が重要です。新しい種を作らせないことです。今年もまた出てきたな~なんて眺めていてはいけません。
- コニシキソウの除去・駆除としたが、他の雑草にも概ね有効な対策と思います。
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