信州林檎の基礎知識
信州りんご
長野県に住む人は誰でも庭に何本か林檎の樹を植えている。と思ったらどうも逆みたいだ。林檎の樹をホームセンターとかフラワーセンターとかで買おうとすると素人さんお断りに出くわす。何も知らない人が林檎を植えると林檎に特有の病気や害虫を発生させて、リンゴ農家に迷惑を掛けるからだとか。
似たような話は都内の梨で有名な市でもある。果物の樹は歓迎されないし、特に梨は勝手に植えるなと張り紙まで出される。その代わりに、地元の人には安く手に入るように路地販売をやってくれる。ダンボールにお金を入れて勝手に袋に入ったナシを持って帰る販売方法。
長野も地元に還元するようなことはあるのかといえば特に何も無い。都会の方ばかり向いて仕事をしている。商売ですから。
最近は、だからと言う訳ではないが、リンゴの苗木を買っても誰も何も言わない。
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リンゴは、植えて育てて楽しそうだ。出来れば種から始めたい。樹は何でもそうだ。種から育てるのが一番面白い。時間は掛かるけど経過を楽しめる。
リンゴは花も良い。桜より清楚な感じ。
剪定はしない。大きく育つので周りの迷惑にならない範囲で自由に枝を伸ばす。リンゴ農家じゃないんだから、収穫のことばかり考える必要も無い。ものの本は、如何にコントロールして収穫を最大にするかばかりだが、個人の場合は収穫して食べなくてもスーパーとかデパ地下に行けば、好きなものが手に入る。
収穫は、手抜きした結果、小さくて食べられないものばかりになる。その前に勝手に実が育たないで途中で落下する。育ったものは鳥や虫に食べられてしまう。だから、個人の庭のリンゴは手作りジャムの材料にしかならない。どうしてもと思ったら、数個には袋をかぶせ、近くの実は予め落としてしまうことです。
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- 祝:
7月上旬-。小玉の青リンゴ。如何見ても酸っぱい。料理用かな。 - シナノレッド:
8月上旬-。甘味と酸味のバランス型。あまり見ない。つがる系に負けるから?。 - つがる:
8月中旬-。シナノレッドより甘い。人気。更なる改良種も出ている。 - メイポール:
8月-。果肉まで赤い。観賞用。加工用。 - シナノドルチェ:
9月上旬-。新しい品種。バランス型。評価はこれから。
⇒味は良い。ジューシー感じもする。噛むと少しがさがさした感じがする。硬さの残る新鮮なものはOKだが、古くなるとがさがさ感がどうでるか。兎に角、味は甘味酸味良くバランスしている。ジュースに向いているかも。 - さんさ:
9月上旬-。森岡のさんさ踊りから命名。早稲種。小振り。ジューシー。「ガラ」×「あかね」の交配種。果皮は鮮やかな紅色。
⇒実際に買って食べたら甘味も酸味もなくすかすかした外れ林檎。とてもジューシーと言えない。値段は安かったがこんなものではない筈。 - シナノピッコロ:
9月中旬-。小玉。甘味酸味バランス型。あまり見ない。ゴールデンデリシャスにあかねを交雑して育成した品種。 - 紅玉:
9月中旬-。赤い。酸味が強い。今では加工用が多いかもしれない。リンゴ酒には欠かせない。英名:Jonathan(ジョナサン)。 - 千秋:
9月中旬-。ふじと東光(何?)の掛け合わせ。 - とき:
9月中旬-。まだ新しい品種。梨色。甘い。 - アルプス乙女:
9月下旬-。小玉もいいところ。超ミニサイズ。観賞用。フジとヒメリンゴの交配。 - ジョナゴールド:
人気品種。バランス型。 - 秋映:
9月下旬-。千秋とつがるの掛け合わせ。濃い赤色が印象的。 - 世界一:
9月下旬-。でかい。1個1キログラム?もある。 - 陽光:
10月上旬-。知らずに食べているかも。美味しそうだ。 - シナノスイート:
10月上旬-。「ふじ」と「つがる」の掛け合わせ。甘くてジューシー。多分、これから人気になる。果肉の固さ(柔らかさ)が気になる。別名「あじぴか」。受粉樹:富士、津軽、王林、シナノゴールド等。 - シナノゴールド:
10月中旬-。ゴールデンデリシャスと千秋の掛け合わせ。甘味酸味のバランスがよい。梨色。 - あいかの香り:
10月下旬-。甘い。 - ふじ:
11月上旬-。味は勿論。日持ちもいい。一番人気。 - あかね(茜):
紅玉とウースター・ペアメインの交配種。濃い茜(あかね)色、強い酸味が特徴。紅玉に似ている訳だ。 - ぐんま名月
黄色に赤いさしがはいる大きな実のリンゴ。蜜も入るようだ。上州(群馬)月夜野が本来の産地?、これが今は青森でも信州でも収穫される。多分月夜野より美味しい。冷涼な信州はリンゴ生産にうってつけ、しかも青森のような台風被害もない。ありがたい事だ。
信州は”シナノ-"ブランドで戦っていますが、青森は遠いかな。
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