アメリカハナミズキ(レッドジャイアント)を植える
ハナミズキの赤花にもいろいろあってそれぞれ美しい。一度植えたら長く付き合う関係で、どれを選ぶかも迷うところでしょう。
このレッドジャイアントは日本で開発された品種らしい。花弁が大きくしっかり赤いのが特徴だが、樹木サイズが小さく花の数が少ないと返って見栄えしないかもしれない。悪いことにそれ程花付きが良いという品種でもなさそうだ。
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赤花ハナミズキの古くからある品種。赤が濃いのが特徴らしい。古い品種なら途中で化ける心配も少ない。新しい園芸品種だと途中で先祖返りをするかも知れない。写真を見ると濃い赤と言うより極めて上品な赤と言った方が相応しい。
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花の縁(ふち)は赤く、中央は白い、上品な面相の花。
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ハナミズキの剪定
ハナミズキだから特別なことがある訳ではなさそうだ。普通のことを普通にやればいい。しかし、なかなか普通ができない。
(1)タイミングを逃す。冬場は庭に下りて仕事をする気になれない。
(2)思い切りが出ない。樹勢優先でせっかく育った枝を温存してしまうのだ。能書き通りに切っていくと枝が無くなってしまう。
(3)何を切るべきかが分からない。能書き通りに枝が伸びているのかどうかの判断がつかない。
(4)そもそも能書きの必然性、理屈がよく分かっていない。
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剪定の能書き:
(剪定時期)
(剪定方法)
剪定の心得
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ハナミズキの剪定
ハナミズキだから特別なことがある訳ではなさそうだ。普通のことを普通にやればいい。しかし、なかなか普通ができない。
(1)タイミングを逃す。冬場は庭に下りて仕事をする気になれない。
(2)思い切りが出ない。樹勢優先でせっかく育った枝を温存してしまうのだ。能書き通りに切っていくと枝が無くなってしまう。
(3)何を切るべきかが分からない。能書き通りに枝が伸びているのかどうかの判断がつかない。
(4)そもそも能書きの必然性、理屈がよく分かっていない。
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剪定の能書き:
(剪定時期)
- 最も安全な剪定は樹木が動きを鎮めている休眠期、すなわち冬に行う。
- 厳密には真冬なのか、冬の入りなのか、冬の出なのか、植物に寄るのか、その辺はよく分からない。
- 筑波の試験場のPDFを見ると、冬に入ることは春の準備に入ることらしい。樹木自身は決して休眠という訳でもなさそうだ。その理屈を踏まえれば、晩秋~冬の入りが適当に思われる。落葉は冬の合図。冬季剪定の合図と理解できそうだ。
- 剪定ばさみ。片手で使える手元鋏と両手で使う長尺鋏。必要なら高枝鋏。
- 軍手。棘の多い樹木などの作業では片面だけゴムを引いたものも使いやすい。
- 脚立。脚立があると高い位置の作業も丁寧に適切にできるが、やはり不測の事態を考えると危険なので一人の状態では利用しない方が良いでしょう。
- 帽子。長そでシャツ。タオル。
(剪定する枝)
- 徒長枝
- 徒長枝は伸ばすだけ無駄なのでいつ剪定しても良さそうだが、切れば樹木に刺激が行くので、フェーズの変わり目、花が終わった後、実が終わった(収穫の)後を選ぶ。もちろん休眠期が刺激の心配が少ないので安心。
- 徒長枝は中途半端な位置でカットしないで付け根でカットするものらしい。
- 徒長枝かどうかの判断が実は難しい。花芽を付けない枝で、回りの枝より勢いよく伸びているものが、徒長枝らしいが、先端に1個でも花芽を付けたらセーフというのも変でしょう。徒長枝だったものに花芽が付き始めたら、それはセーフかアウトかよく分からない。
- 枯れ枝
- 無条件で剪定できる。枯れているのだから刺激も何もないはずだから、いつでも最優先で剪定。風通し、日差し、枝の張り出しに良いことは無いので最初に剪定する。
- 枯れ枝かどうかは追ってみればわかる。ペキッと軽い音を立てて気持ちよく折れる筈だ。実際は折れない。中は生きていることが多い。徒長枝と同じようにカットしていいが、新たに枝を出させたい場合は、適当な位置で切ることで新しい枝の新芽が出ることを期待したい。
- 胴吹き枝
- 幹から出る意味のない枝の事らしいが、苗木に近い段階ではよく分からない。求める樹形が見えている場合は迷いはないのだろう。樹木が成長すれば迷うことなく幹から唐突に飛び出す枝の存在が分かる。素直にカット。
- ひこばえ(彦生え)
- 根元から上がってくる枝。本体の幹がずっこけた場合は彦生えを育てていいが、本体が正常な場合は彦生えは養分を分散させる、風通しを悪くする、無用の長物。さっさとカットする。
- 低木の形を楽しむもの、ドウダンツツジ、ネコヤナギなどは彦生えは歓迎だろう。
- 重なり枝(並行枝)
- 並行する枝は片方を切り落とすらしい。これもあちこちに記載がある。3つ並行したら2本切る。並行枝は見た目のバランス、形が悪いらしい。能書きを考えるなら、並行枝は下の枝の日当たりを悪くするので、果樹の場合は品質に響くので並行枝を避ける必然性は高い。
- 交差枝
- 風で揺れて擦れるような枝を切るのは当然。問題は直接擦れていなくても、交差する位置関係の場合は剪定対象か否かの判別が難しい。見る方向によってはどんな枝でも交差して見えるものだ。
- 逆さ枝
- 樹木の中心部に向かって伸びる枝。こんな極端な枝は流石に少ない。やや内向きと言ったところだろう。どう考えても、逆行する枝では問題が多いだろうから、切るのは当然。
- ふところ枝
- 幹近くの太い枝から飛び出す枝。風通しを悪くするから剪定。
- かんぬき枝
- 同じ位置から反対方向に出る枝。閂(カンヌキ)を通しているように見える。1本残して1本を剪定。理由は分からない。シンメトリーを嫌う日本的美学か。
- 車枝
- 同じ位置から放射状に伸びる枝。1本残して他は切る。カンヌキ枝と理屈は同じで、枝が同じ位置に1本以上は立ち上がらない方がいいとするものでしょう。
- 絡み枝
- 逆さ枝、交差枝などの総称。
(剪定方法)
- 間引き剪定
- 1つの光を1つの葉で受けてバランスするとして、2つの葉で受けたらその枝は栄養不足で軟弱なものになる。果実も貧弱になる。1つの葉、1つの枝をカットして、1つの葉に光を集中させ充実した果実を得る。
- 間引きは太い枝を切ってやるか、中くらいの枝を切ってやるか、小枝を切ってやるか。
- 切り戻し剪定
- 古い枝の更新。
- 切り口
- なるべく見せないようにする。凹凸の少ないように丁寧に枝元から切る。
- 芯を立てる
- 樹形をしっかり作るための重要な剪定とされる。まっすぐに伸びあがる枝を残して脇に出る枝が大きくならないようにする。
- 何処までどの程度までこだわるかは多分に好みの問題だろう。
剪定の心得
- 剪定の基本的な理解が少し進んだ。樹木の形は太陽の光を効率的に受けるように樹木空間の表面を葉で覆うように。葉は重なり合わないように。樹木空間の内部は風通しのよい枝のシンプルな張り出し。樹木空間は混み合わせない。表面近くで枝は必要なだけ細かく分岐させる。これが多分目指す姿だ。
- 剪定では常に、樹木から離れた位置で樹形を確認しながら進める。イメージが固まらない時は手を置く。
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