粘土質土壌の改良
春になるとグランドカバーも雑草も一斉に動き始める。狭い庭ながら、緑色が元気に変わり始める。
良く見ると、植物が出遅れるエリアが何か所か現れる。何か所かは、指で触るだけでも分かるが、粘土質の状態になっている。霜が降りた時に、恐らく霜柱も立っていただろう。当然、排水も上手く行っていない。
土を深さ10センチぐらい入れ替えるだけでも粘土質は解消できる。ただし、樹木を植える場合は粘土質の下の地層も問題になる。赤土とか砂利石とか酷い時は産廃など不適切な土壌が眠っていることもある。排水性が悪いと表土を変えてもやがて粘土質化してしまう。
根こそぎ土壌を入れ替えるなら問題ないが、それはやり過ぎだろう。最大でも1メートルの長さの穴あきパイプを打ち込むのが面白い。30センチでも良いかもしれない。排水性改善のためだ。
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全くお金を掛けないで土壌改良を行うアイデア
①木片の打ち込み
- 剪定で出た枝など細長い木片を乾燥させてから粘土化した場所に打ち込んでいく。長さは30センチくらい長い方がいいが、仮に10センチでも問題はない。木片を入れることで、
- 土中湿度の安定化を図る。水分を吸収し徐々に放出するのでどろどろになり難く埃も立ちにくくなることが期待される。
- 木片の腐食が進むと粘土質との混合による土壌改善が期待される。
- 打ち込まれた木片に沿って水が上から下に抜けやすくなる。
- その他、粘土質土の移動の抑制、霜柱発生の抑制等の効果を狙う。
- 粘土質は雨でどろどろ、晴天で土埃といい事が無いので、チップ~木片を上に掛けておくのも良い。これも剪定で出た枝などを利用してよい。
- マルチングだけでも、冬の霜柱対策にもなるし、どろどろ、土埃の対策にもなる。
- 表土が落ち着いてくるとグランドカバーか雑草が進出してきて表土露出状態は解消できる(筈です)。
(注意)
枝を打ち込んで、10センチも入っていかない時は下に造成業者(悪質業者?)が残していったゴロ石が埋まっている可能性が高い。これが諸悪の原因の一つですからショベルなどで取り出した方が良い。手抜きを徹底するなら厚めにマルチングを施して誤魔化してもいい。
ゴロ石が残っている限りは土を入れ替えても駄目です。
最悪は岩が眠っている場合。 この時は踏み石のエリアとかガーデンチェアを置くとか全く別の工夫をします。
③植樹による土壌改良
- 粘土質のエリアが広い時は、矛盾するように見えますが、エリアのセンターに丈夫な樹木を植えます。高木低木などは好みで。樹木を植える時に土の入れ替えと排水ルートを確保できます。その後、根を張ることで土中水分の吸収も期待できます。
- マルチングは表土面への施策、木片打ち込みは浅い部分への施策、樹木は深い部分への施策、総合的な対策でさらに効果を実感できる筈です。
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土壌改良が必要な粘土質になった場所の見つけ方:
- 春になっても草が生えていない、土がむき出しの場所。
- 春の雨で水たまりになる場所。
- このような場所は殆どの場合、粘土質になっています。冬の間の霜柱で粘土質だけが残されている場所です。夏になればグランドカバー(シバとかクローバーとか)も雑草も生えて来ますから一安心できそうですが、定着できません。
不要な土の捨て方:
土を入れ替える時に出る不要な土、ゴロ石とか、産廃とか、赤土とか、どうしようもない土を捨てるのが一苦労だ。いろいろ見ても合法的に経済的に捨てる方法は見当たらない。調査不足かもしれない。
- 燃えないゴミにして出す。⇒NG
- 川に捨てる。⇒NG
- 公園に捨てる。⇒NG
- 田畑の回りに捨てる。
- 道路わきに捨てる。⇒NG
- 他人の家の庭に捨てる。⇒NG
- 業者に引き取ってもらう。⇒OK。しかし少量を引き取る業者はいないか高額だから実質的でない。