目から鱗の土壌改良法?
先日テレビを見ていたら京都の筍の生産者の話が出ていた。どうして京都の筍が美味しいのか。竹林の竹を植える間隔を広く取っていることと地面には藁と土を交互に敷き詰めてふかふかのサンドイッチ状態を作っていることを上げていた。
正に逆転の発想。畑も畝を作って水はけとふかふかベッドとを実現している。これも方向が上だ。土壌改良というと下を向いて穴を掘って改良土壌材とミックスして元に戻すと思い込んでいたが、それは時間も体力も掛かりすぎる。
芝の目土の発想と同じようなものだ。
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<植栽対策>
草花や樹木を植える時には、穴は水はけを確実にするために、土の座りをよくするために、浅く掘って済ます。せいぜい10センチ程度で良いでしょう。
浅く掘った穴の底には植物性のゴミを入れる。落葉、枯れ枝、土中から出てきた根っ子、生ゴミなど。これらは腐葉土の元です。植物ゴミがあまり多いとバランスが悪いので知表面よりは低く収まる程度にとどめる。
臭い防止もかねて植物性ゴミの上から苦土石灰を撒く。ゴミに石灰をすきこむ必要はない。
次に掘りあげた土(ふるいを掛けて石とゴミを除去したもの)に、腐葉土、培養土をミックスしたもので穴を塞ぎ、足で軽く馴らす。
目的の植物を苗ポットから外して穴の位置に乗せる。
掘り上げ土、腐葉土、培養土のミックス土で苗の周りを包み込み緩やかな盛り土にする。
冬場は植物の種類にもよるが凍害対策のためにこの盛り土の上にマルチングを施す。
樹木の場合は、大きさにもよるが、穴の深さもそれなりに考慮しなければいけないし、支柱を立てて風などによる転倒を防ぐことが必要になる。樹木類は小さく植えて大きく育てるの図式で。
<霜柱対策>
本来は粘土質の土を掘り出して腐葉土などと混ぜて水はけを確保すべきだろうが、面倒だ。まだ頑張っているシバとかグランドカバー類を一旦剥がして戻すのは手間ばかり食います。市民公園などのやり方を見ているとチップを撒いて済ましている。
人が歩いて踏み固められて粘土質になった場所にチップを撒けば人が歩くたびに適当に土とチップがミックスし、湿度が適当に維持されてグランドカバーが入る余地が出来る。チップの隙間からシバの葉先が顔を出している感じにできる。そもそも歩いても靴が泥で汚れないが良い。
人が歩いて踏み固める訳でもないのに普通に粘土質で霜柱を作るところは、霜柱後の隙間に雑草の種が入って始末が悪い。シバの種があれば撒きいれておくこと。腐葉土または細かいチップを撒いて粘土質の土が地表に顔を出さないようにする。
可能なら草花または樹木を植えてしまう。植え方は高畝式(蒸気で述べたやり方)。
どうしても芝生で無いと具合が悪ければ、草花と同じ手順を踏んでも面積があって面倒なので、問題のエリアに既存の草が軽く隠れる程度に土(腐葉土と培養土のミックス)を掛け其の上にマットを載せる。エッジの部分は先ほどのミックス土で隠す。この芝マットのちょい乗せパッチワークは凸凹になるし緑色の具合が変わるので、見た目が悪いと懸念する向きもあるが、実際は庭全体にやりたくなるくらいユニークな面白いものになることが期待できる。
<通路対策>
人が歩く部分に芝マットちょい乗せをやる場合は、夏場の給水散水を確実にやるように注意すべきだ。芝が夏枯れするタイプの場合はチップのカバーも有効と思われる。
芝の連続性の要求が強くない通路部分は、砂利などで誤魔化しているところが多いが、砂利の除去は極めて面倒。時間が経つと砂利の隙間から雑草が顔を出してくる。見た目も最悪。この場合はチップを撒く(敷く?)。家屋に近い場所なら安全面も考慮して洒落た踏み石を並べる。25センチ四方~30センチ四方程度は確保したい。
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軒下の通路は土壌改良の対象外:
- 家屋の直ぐそばに樹木を植えれば根を張って余計なことをされる。進入路にもなる。虫が入る。想定外の不快動物もやってくるだろう。
- 安直に砂利を敷いて済ませているところもあるが、砂利で済ましていいエリアと、植物などを主体とするエリアの境界にけじめが付かないのが困る。
- 軒下だから日射が当たる何面も当たらない北面も自然の雨は当たらない。もともと植物を育てるのは無理だ。
- 軒下はタイルかレンガか踏み石か。砂利よりは見栄えのするものを敷く。有機的なチップは避ける。敷くものは
- 家の温度が上がらないように夏の日射を避ける植物を植えるのも面白そうだ。
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